#205 6-1-6 Minamiaoyama Minatoku TOKYO
info@nichigetu-do.com
TEL&FAX:03-3400-0327
sitemap mail

detail

07/02/16 Information

< attention!! >来週より仕事の場所を移してパリへ。ひたすら地を這うような仕入れの旅に出掛けます。このため2月17日(日)~3月5日(月)の期間中、店は臨時休業させていただきます。また当HP掲載品の受注についても一時休止いたします。どうかご注意ください。3月6日より店もHPも再開いたします。パリで仕入れた品物については、3月半ば頃には店頭でご紹介するとともに、このインフォメーションでも少しずつご紹介してまいります。店もHPも、どうかご再訪のほど何卒よろしくお願いいたします。 ■置き土産の新着品。上の画像は1925年にドイツで発行されたエル・リシツキーとハンス・アルプの共著『THE ISMS OF ART』の忠実な復刻版で、1990年・ドイツで発行されたものです。『諸芸術主義』などとも邦訳されるこの本は、元版発行当時、芸術の分野で叢生していた様々な「主義」を取り上げ、図版を中心に構成したもの。簡潔な解説はドイツ語、フランス語、英語の三ヶ国語併記、未来派、キュビスムからピュリスム、シュプレマティスム、構成主義映画などまで、当時の綺羅星のごとき前衛芸術家名とともに作品図版多数を掲載。なかでも「メルツ」のページでは「MURAYAMA T.(J)」つまり村山知義の作品が紹介されていて、その才能が世界的注目のもとにあったことをうかがわせます。永遠に憧れ続けることになるであろうパリのアヴァンギャルド専門古書店「ディディエ」には、かつてこの本の元版が置いてあり、ガラスケース越しに目をとめながらオソロシくて値段を聞くことすらできなかったのを思い出します。もちろん、いまも。ですが。この本、装丁はリシツキーが担当、中面の図版レイアウトやタイポグラフィの成果までお見せできないのが残念です。

下の画像も新着品。オランダの美術家にしてタイポグラファー及びプリンターの肩書きを持つヘンドリック・N・ウェルクマンが1923年から26年にかけて発行していた個人雑誌『The Next Call』に関する論考とデータをまとめたのがこちらの一冊。1995年に発行された限定600部本で、テキストはオランダ語と英語の併記です。ウェルクマンは日本ではあまり知られていませんが、『The Next Call』はダダイズムの自作詩やテキストをコラージュ、タイプフェイス、印刷素材など、様々な試みとともに展開したもので、重要なアヴァンギャルド雑誌の一つとして位置づけられています。しかしその実作は、1945年、ウェルクマンがナチスによって惨殺された数日後、やはりナチスにより焼失させられた、とあります。シュビッタースやリシツキーに連なる才能と、タイポグラファー・印刷者としての技術に裏打ちされた作品群が残されていたなら、もっとメジャーな位置を占めていたのではないかと思えてなりません。 さて、パリ出発前の新着はここまで。ですが、来週月曜日には「中央市会大市」というものが開催されることになっておりまして。また毟られるのか。大丈夫かパリ。と考えていても仕方なし、あとはもう出たとこ勝負で。運を天に任せて。とにかく。とりあえず。なんでもいいから。――「行ってまいりますっ!!」

inquiry 新着品案内 / new arrival に関するお問い合わせ

お名前 *
e-mail address *
お電話番号 *
お問い合わせ 件名
お問い合わせ 内容 *
  * は必須項目です)

recent