■練馬区美術館では6月4日までの間、「19世紀パリ時間旅行」と題して、パリの都市史を豊富な視覚的資料によって描き出す展覧会が開催されています。壁面に飾られた版画や地図、ガラスケースに展示されている書物と挿画 ……それはまるでいまこの時代に古本屋をやっている者たちを励ますような企画であり展示でした。会期中、展示替えもあると聞きます。全ての古本好きと古本屋必見の展覧会です。ちなみに。図録に掲載されている「1889年パリ万博とこの頃のパリ名所を写した鶏卵写真」は小店店頭でいささか邪見な扱いを受けていたのが発掘されたもの。絵に描いたような「見るべき人が見れば…」の例であります。