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07/03/23 Information

■当面、店は火・木・土曜日、各日12時~20時で営業いたします。自分でいうのも何ですが、店の安定的営業が続くのは珍しいので、この機を逃さずのぞきにいらしてください。よろしくお願いいたします。 唐突ですが、5月27日(日)~29日(火)・東京古書会館(神田)で開催される即売会「アンダーグラウンド・ブック・カフェ」に小店も参加させていただくことになりました。その目録作成に入らねばと、即売展向けに積み置いたままにしていた品物を見始めたところ、ちょっと面白いものを見つけました。今週は新着ならぬ発掘品のご紹介です (これが小ネタで…)。 ■画像で上に乗っているのは『少年少女』という児童教育専門誌。内容を把握には少々不親切な目次にペラペラと頁を繰っていたところ「上野動物園漫遊記」“文…舘隣 え…和田誠”という頁が。「ぶん…たちちかし」全然知らない。で、絵は。「え…わだまこと」。??。 もしや、あの和田誠??? 確かに、かなり上手なカットです。和田誠の生年を調べてみると昭和11年。雑誌の発行が昭和25年1月で、いくらアルバイト仕事だったとしても若すぎます。な~ぁんだ。と気を取り直してまた雑誌に戻ると文末に「富士中学一年生」とあり、どうもこれ、生徒の投稿作品のようです。とすれば待てよ。計算からすると和田少年13歳の時の投稿作となるわけで、“この和田誠=あの和田誠”と考えても齟齬はありません。いまのところそれ以上の確証はありませんが、もしやこれが和田誠のメディア・デビュー作か?-只今どう確証を得るか思案中。

画像では後ろ側、微細な活字が並んでいるのは昭和22年発行の『結婚雑誌・希望』。希望、なんて題しながら、表紙に記された見出しは「死線を彷徨ふ夜の女」「人生の愛欲に泣く実話結婚相談」などと思いきりよいネガティブさ。とはいえこの時代、扇情的な見出しは雑誌の常套手段。とりたてて珍しいことではありません。場売用にと落丁を繰っているうちに目が釘付けになったのが、しかしこの「紹介欄」でした。1Pあたり45名分の「求妻(妻求む)」「嫁度(嫁入したし)」の広告で埋め尽くされた9P。「少傷焼欠」等と表記される古書目録も暗号のようだといわれますが、全編「三〇歳不幸再婚血正系無男性的会社勤務生活安定先様学職支度不望二八迄御信書賜度即返」と活字が並ぶこちらが上。「不幸再婚」は死別のことかと思うと「不幸死別再婚」というのがあるので解釈不明。「系無」は係累なしの意味だとして、「血正」とは何?「男性的会社」って一体どんな?…とついつい読まされてしまい、やがてこの不思議な文字の羅列がさながら人生の曼荼羅のように見えてくるのでした。ちなみに一番ふるっていたのが次の方で。「嫁度四〇音楽家不幸再婚容姿共極美上品上流家庭向一見三〇位身長五尺一寸五分先様四〇前後学力資産有洋楽好体格良方」……良縁には。恵まれたのでしょうか。 ■しばらくご紹介が途絶えていた活版印刷関係ですが、ここにきてニュースがふたつ。①活版印刷機「Adana」の再生産プロジェクトも順調に進まれたようで、先日、説明書と価格表が届きました!! 機械の姿はとサイトを訪ねてみると、試作機の雄姿も紹介されています。詳しくは朗文堂:アダナプレス倶楽部 で是非ご高覧ください。バックアップの体制万全、しかも機械はスタイリッシュ。困ったことに欲しくなります。 5月4日からは三軒茶屋にあるキャロットタワーで「活版再生展」が開催されます。公式のサイトは見つかりませんでしたが、色々なところですでに話題になっており、詳しい情報はタイトル検索で。せたがや文化財団が主催、資料の展示とアーティストの作品展示を中心に、関連イベントも行われます。「解体」してしまった活版印刷が今度はどう「再生」されるのか、私も楽しみにしています。

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