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22/03/05 戦争という名の ……

■今週の新着品は先週ご紹介した昭和15(1940)年、選挙粛正中央連盟が発行した『国を挙げて』の続きです。『国を挙げて』は印刷物でしたが、今回入手した2冊はその下絵を含む全点油彩または水彩による肉筆画の綴りです。
サイズも『国を挙げて』と同じ35×52cmで、上から貼り付けた紙をめくったり広げたりすると場面が転換するギミックも健在です。
先ず表紙に『戦争』と書かれた1冊について。
表紙に「研児 画」の署名がありますが、戦争画の絵葉書に僅かに名前を残すのみ。残念ながらいまのところ詳細は不明です。
また、こちらの1冊は表紙と裏表紙に厚紙を使用、裏表紙には壁などに掛けられるように紐が通されていることから、肉筆画そのままで掛図として使用されていた可能性があります。
テーマは諜報の意味・役割と海外諜報に関する注意など、諜報に関する啓蒙に主眼が置かれています。ほとんどが縦2頁をフルに使った全20図
もう1冊は表紙のない中綴じ29図
表紙・裏表紙ともなく、また、標語・啓蒙的内容のない戦争画も含まれていること、『国を挙げて』に使われている全く同じ絵や原案となったと思われる作品などもあること、そして、複数の作家の手になるものが集められていることなどから、こちらは純粋に下絵をまとめておいたものではないかと見ています。
また、こちらの1冊のなかには「不滅の信念! 敗戦恐るゝに足らず!」と敗戦を織り込んでものが含まれており、『国を挙げて』が発行された1940年から制作年に開きがあった可能性を伺わせます。

先週も同じようなことを書きましたが、どちらも実にベタな、ベタとしか言いようのないプロパガンダです。ベタすぎるプロパガンダがいかにグロテスクなものであることか!
プロパガンダの一傾向を伺い知るための手掛かりとなるのではないかと思います。
『国を挙げて』との関連性などから、今週の2点と併せ、3点一括での販売を考えております。

今年の3月11日は、あの年と同じ金曜日なんだなとカレンダーを見て気付いた3月4日の朝、ロシア軍がウクライナのザボリジエ原発を攻撃し、火災が発生しているというニュースが入ってきました。
ウクライナ最大といわれる規模のザボリジエ原発は、爆発すればヨーロッパの終わりとも云われています。
加えていま、核兵器の行使を決定できる地球上の権力者のひとりは、正気を疑われ始めています。
核兵器も原発も、人間は核をもつに値するには程遠い存在であることを、そろそろ認めるべきではないでしょうか。
今週の斜め読みから。

https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00023/022800313/
https://www.cnn.co.jp/world/35184470.html
https://mainichi.jp/articles/20220225/k00/00m/030/328000c
https://courrier.jp/news/archives/280031/

あたくさんありすぎてもっと重要なものが落ちている気が …

 

 

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