#205 6-1-6 Minamiaoyama Minatoku TOKYO
info@nichigetu-do.com
TEL&FAX:03-3400-0327
sitemap mail

detail

07/11/03 Information

top701103-1.jpg

ダット自動車製造株式会社製「ダットソン号小型自動車」パンフレット二点

■さて。先ずは営業のご案内。来週、店は火・土曜日の各日12時~20時、木曜日はもしかすると開店が15時頃からとなる可能性があります。先週、しっかり営業しますと宣言しておきながら舌の根も乾かぬ内に不真面目な古本屋ですが、お見捨てなくお付き合いの程、平にお願いいたします。くれぐれも、木曜日だけはご注意を。 先週、これはまたスランプに陥ったかとかなり本気で頭を抱えたのですが、お陰さまで今週は少し復調。戦前のツーリズム関係を中心に落札してまいりました。最初の画像は「ダットソン号小型自動車」のパンフレット。カラー二つ折りとモノクロ両面の二点、無刊期ですがダット自動車製造株式会社とあることから、同社が石川島自動車工業に合併吸収される1933年以前の発行と考えられます。このクルマ、謳い文句は“国産”“運転免許不要”です。運転免許がいらない四輪者があったとは、恥ずかしながら知りませんでした。ツーシーターのオープンカーですが幌を標準装備、スポーツカーとして―“小型自動車競走、遠乗会、登山、海水浴何レデモ結構行ケナイ処ハ有リマセン”―また貨物運搬車として―“「トラツク」トシテ晴雨ヲ論ゼズ活動デキマス”―とありまして…「結構行けないところはありません」というあたりは控えめですが。スポーツカーとトラックとを両用させてまえ、と、いまでは誰も考えつかないコンセプトと商魂とには脱帽いたしました(でも、吸収合併)。燃費、構造明細書も載っておりますので、「ダットソン」ご購入に際しましては 「是非 当パンフレット ヲ ゴ参照クダサイ」 (by 日月堂)。

top071103-2.jpg

日本旅行協会(JAPAN TOURIST BUREAU)発行・月刊誌『ツーリスト(TOURIST)』 表紙とアジア号記事

■次の画像は日本旅行協会(JAPAN TOURIST BUREAU)発行の月刊誌、『ツーリスト(TOURIST)』。画像は昭和10年発行の二冊ですが、六冊が入荷いたします。この雑誌、表側からは日本語版、通常裏表紙になる側からは英語版という、両A面雑誌。英語版は単に日本語版のテキストを訳したというのではなく、グラビア頁の写真から特集や記事まで、日英各々異なる丁寧な編集です。一見、テキストに偏重した雑誌に見えますが、目次頁に写真のコラージュをあしらうなどグラビアにはなかなか見るべきところも多く、特に英語版では満州や朝鮮など旧植民地の風景が活写されています。また、英語版の巻頭には、全て一色の扱いながら内外の鉄道、客船、銀行など旅行に関わる企業の広告も多数あり、とくに南満州鉄道の広告の出来はさすがです(ちなみに画像の二冊の内、モノクロ見開きは「アジア号」の写真と記事)。日本語版をざっと眺めたところでは、月刊誌らしく「観光ニウス(=ニュース)」の伯林オリンピック日程や「流線型特急シティ・オブ・ポートランド号」の図入り案内など、全体に最新情報や季節に合わせた実用情報がよく拾われている印象があります。面白いのがフランス人とドイツ人の記者に東京でのお気に入りを聞いたインタビューで……日本のカフェーをフランス人は静かだといいドイツ人は騒々しいと云い、フランス人もドイツ人も今と変わらず鮨と天ぷらが好きで意外におでんも人気があり、映画館では日比谷、帝国、帝都、芝園がよろしく、踊りにいくなら外国人は「フロリダ」だヨ、吉原は本で知ったのと比べると実際は存外詰まらないネ、日本語が分からない外人が芸者を呼んだら勝手に高くされちゃうヨ…とまぁネタの宝庫のような。何のネタかはおくとして。他の4冊がどんなものだか、これは来週のお楽しみ。というのも今週土曜日が祭日のため、新着品の到着は火曜日となりますのでご注意ください。新着品はこの他、戦前の外国絵葉書が1箱とファイル7冊分、1950~60年代の海外ツアーパンフ約30点、『満州産業事情』等満州関係6冊、『独逸大観』等戦中独逸関係書6冊、『モダン用語辞典』『新外来語辞典』等戦前の流行尖端語辞典9冊、その他紙モノなども店に入ります。まだ積まれたままの機械部品…店主「ほらほらとっとと片付けなさいよっ(怒)」。店員「はい!ただいま」。ってこれがどちらも私なもので。

inquiry 新着品案内 / new arrival に関するお問い合わせ

お名前 *
e-mail address *
お電話番号 *
お問い合わせ 件名
お問い合わせ 内容 *
  * は必須項目です)

recent