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07/11/17 Information

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ドゥベルニ・エ・ペニョ(DEBERNY ET PEIGNOT)社の『今年のフルァベット(LES ALPHABETS DE L’ANNEE)』 1936年頃

■新着品のその前に。11月17日(土)は所用のため、店は15:30頃からの営業となります。恐縮ですが、ご注意ください。来週は火・木・土曜の各日12:00~20:00で営業いたします。ご来店のほど、何卒よろしくお願いいたします。 今週は古典籍の入札会を除いて神田の市場はお休み。新着品は先週土曜日の五反田の市場の落札品と、自宅でぼちぼち整理している紙モノからとなります。画像上は、フランスの活字鋳造所ドゥベルニ・エ・ペニョ(DEBERNY ET PEIGNOT)社の『今年のフルァベット(LES ALPHABETS DE L’ANNEE)』。つまり新作書体をセールスするために刷られた広告であり、活字見本を兼ねたペラもの(厚めの紙に両面刷り 画像は表と裏)。紹介されている書体は上から「スクリブ」「アシェ・グリ」「アシェ・ノワール」「ユーロプ・エトロワ」の4書体で、1936年頃のものではないかと思われます。「アシェ」体はいずれもカッサンドルのデザインした書体として比較的知られているものでしょう。1937年にはその代表作・ペニョ体を開発するなど、この当時からタイポグラフィの仕事に充実した成果を残しています。カッサンドルといえば先ずはポスターの仕事があげられますが、そこに展開された大胆なパースペクティブは、彼が元来、イラストレーターというより設計家の才能に恵まれていたことを物語るようでもあり、書体の開発に関心が向かったのも自然な流れだったのかも知れません。カッサンドルが作り出した活字は、よくも悪くも時流を反映したものだったために、例えば同じペニョ社が生んだ「ユニヴァース」のような普遍性はもち得なかったようです。書体のデザインとは彼ほどの天才にしても成し難しいものなのでしょうか。いま、パソコン上では実に様々なフォントを使うことができますが、しかしこのなかで生き残っていくものは、活字の時代に鍛え上げられ、基礎をかたち作られたものだけではないかと思うことがあります。

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戦前外国絵葉書 ベルリンの『アドミラルパラスト』とパリ『アール・デコ博』各2枚

■先週落札した分と、自宅で寝たままになっていた分とを合わせて靴箱約一箱半ほどの嵩となった戦前の外国絵葉書、先ずはざっとより分けて、“いいとこどり”したのを店に出し始めました。画像はその中から。上段・下段は二枚とも『Admiralspaiast Berlin』とクレジットのある絵葉書。真面目に辞書を引くと「海軍省御殿」…ではなくて。という名前の総合娯楽施設。試しにネットで検索してみると、この「アドミラルパラスト」、戦中の一時期にはクラシックの殿堂とでもいった役割を果たしていたようですが、この絵葉書はもっとラフ。一枚は細部までに凝りに凝ったアール・デコ装飾、女性のファッションもデコ調のダンスホール、そしてもう一枚は何と、三層のテーブル席(レストラン)に囲まれたアイススケート室内場です。ともに未使用。残る中段の二枚はともにパリの『アール・デコ博』の記念絵葉書。左はアンバリッドから見た眺望、右はベルギー館を収めたもので、裏面はともにフランス語がびっしりと書き込まれています。こうして見ると絵葉書は確かに立派な資料。あまりの高騰にしばらく腰が引けていたのですが、また少しずつでも落札していかないとダメですね、これは。 しばらく手が止まっていた「A LA CARTE」「PRINTED MATTER」にもまたボチボチ追加しております。「A LA~」には前衛美術関係の洋書を、「PRINTED~」はフランス物を中心に紙モノ・額モノを追加していく予定です。このあたり、ご覧いただくにも多少未整なところがあると思いますが、年内から年明けをめどに、再度、構造的に手を入れる予定です。いましばらくこの形式でお付き合いください。新着品には白っぽい本ですが、建築・美術・デザイン関係の書籍100冊強もありまして、こちらは先ず店の棚に入れてから、順次「雑書目録」にアップしていきます。11/16は西部支部の大市で入札してきました。結果は来週にならないと分かりませんが、釣果は来週の当ページでご報告いたします。釣果ゼロ…の場合は一足早く自宅の大掃除と相成ります。どちらが幸いかは、もはや私にも分かりません。

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