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10/04/23 全古書連大市より その2 : 買ったところでどうしたものか-『海軍武官服制』/ 更紗図案集はタイトル不明 / 中川幸雄書額『月』


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明治6(1873)年11月14日改定の『海軍武官服制』、『海兵隊服制』等全5冊を合本にした1冊。図版は全て多色刷木版画で、それぞれ季節や着用する場面、階級毎に異なる意匠を細部にわたって図解したもの。(画像はランダムにスキャンして並べています。)

■先ずはご注目を。←GW中の営業日程については「営業日案内」を。もうひとつ。←GW中も休まず営業の目黒・ジェオグラフィカさんでの販売のご案内を「その他のご案内」。どうかよぉーくご確認のほど、何卒よろしくお願い申し上げます!
先週の予告に従いまして、自業自得でボコボコになった。ヘコんだ。全連大市の続きを今週は。と思っていたのですが。あれだけ情けなく・悔しい思いをしながら … それさえもが一週間ばかりですっかり薄らいでしまったばかりか、まだまだ高い壁があることを痛感するのもむしろこれからにつながるよい経験だったかも~ なんてのんびりしたことを考えているあたりの執着のなさ、これもまた古本屋として断然大成しない要因のひとつであることだけは間違ありませんな。新着品の方は粘り強く(?)引き続き大市より。当日のことを少しだけ振り返れば、この日、最初に改札が行われる古書会館4階にあった洋書の口が小店にとっての主戦場の主戦闘で、値踏みと読みの「超」がつく甘さからこれ全滅・完膚無き敗戦。と分かったのが本番の日の午前11時半。思えばこの日の連戦連敗は早期決着、この時点で決まっていたわけで、次に「コレだコレっ」と思っていた2階の洋書1冊他5点全点札改めたのに何のことはない止め札の前にことごとく落札できず、 残るは地下1階会場のみとなり - このあたりで精神的にはもう恐慌状態であります。「何か買う!何でもいいから買ったる!!」 というヤケッパチでありました。そんな気分で古書会館地下よりひっぱり出しましたのが本日の3点です。


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タイの更紗のテキスタイル・デザインを多色刷り木版画に起こした図案集。経本仕立ての台帖にB5サイズの木版画35点を貼り込んでいる。

■先ずは『海軍武官服制』今回は明治6(1873)年11月14日改定の『海軍武官服制』19丁(38P)『海軍下士官下服制』18丁(36P)『海兵隊服制・上』17丁(34P)『海兵隊服制・下』33丁(66P)『海軍文官服制』12丁(24P、いずれも表1~4含まず)の5冊・各冊元表紙付き合本での入荷となりました。各冊とも、巻頭に数丁の指針書きが置かれる他は、全て木版多色刷りによる制服と帽子、肩章など装飾品に関する図解式のマニュアルとなっています。海軍の服制は明治3(1870)年の徴兵制とともに規定、当合本の海軍服制については、前年の明治5(1872)年に行われた兵部省の廃止、陸軍省・海軍省の新設を受けて改定されたもので、以後マイナー・チェンジや追加、名称変更を経ながらも、海軍武官の正服については僅かな変化があるだけで昭和20(1945)年の敗戦による海軍最後の日まで用いられたといいます。軍服をかわいいなどと評するのは語弊がありますが、軍隊の服制は日本の洋装化における出発点のひとつというのは通説となっており、だとすれば、このマニュアルを見る限り、日本の洋装はずいぶん高いレベルからスタートを切ることができたようにも思われる出来。さてこの1冊、軍事史資料と見るか洋装史資料として見るか、はたまた浮世絵の技術が残る木版画として感嘆するか、デザイン・ソースとして活用しちゃうか、見る人・手にする人によって、さまざまな可能性の開かれている一種の素材とうのが小店好み。とはいえ、一言で「何者」と固定化できる品物の方がよほど売りやすいわけで、資料専門店でもない分際ではヤケでもないと買えませんよこんな立派な完本揃いの合本。というそんな一冊。


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中川幸雄の書「月」を額に収めた1点。イメージ・サイズ29×25cm フレーム・サイズ40×37cm。額には5cmほどの厚さがあり、背景から浮かせるようにして書を収める。

次は全点木版刷りの更紗の図案集昭和5(1930)年、暹羅古代美術聚頒布会事務所編・発行。「暹羅」というのはいまのタイのことで、明治以降一般的に「シャム」と読んでいたとのこと(というのも後知恵)。図案は全て古代更紗のデザインを木版に起こしたもので、経本仕立ての両面にB5サイズの多色刷木版35点が貼り込まれています。このあたりですと小店としてはそう守備範囲からはずれてはいない、と思っているのはおそらく店主くらいで、当HPご高覧の皆様にはあまりそうした感じはないのではと思われるのに加えて、コレ。コレって。『さらさ○栞 全』。読めない。○のところが。タイトルも読めずにどうやって売るつもりか-何しろHPにデータを上げるにも、目録に載せるにもタイトルなしでははじまりませんからねえ-買ってどうする!
瀧口修造との関係で?いえいえとんでもございません。こんなに鮮やかな朱色で、「月」なんて書かれておりますと、これはもう小店のカンバンのように思えてまいりまして。という、愚にもつかない動機から、仕入れ資金の圧迫にしかならないと知りつつ、札を改めてまで買ってしまったのがこちら。中川幸夫の書額『月』。書はもちろんのことですが、29×25cmの書を5cmほどの厚みのある額に少し浮かせるように見せているところもなかなかでして、なんてことをいいながら、しかし、書はこれまで「南無阿弥陀仏」の扁額(面白かたので)しか扱ったことがないというのに買ってしまったこの書額。カンバンにするには店がまだまだでおそれ多いばかり。大市の敗戦記念として当面はこの書額に店の行く末を見守っていただくことにしたいと思います。天候不順甚だしく、お運びいただくにはあまり芳しからぬ日が続いておりますが、GW前半の29日とか5月1日とか、ご来店いただければ幸甚に存じます。何ナニ折角のGWに敗残者のシケた顔など見たくないと。ご尤も。

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