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10/08/21 グラン・テカール ! 渋澤龍彦が『大股びらき』と訳したコクトーの挿絵本 と『舞踊評論』4冊


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JEAN COCTEAU 『LE GRAND ECART』1926年・STOCK社発行 コクトーの描いた挿画22葉(内11葉カラー)をヘリオグラビュール=銅版画で刷り綴じ込んでいる。

■今週は久しぶりにフランスの挿絵本が入荷いたしました。ジャン・コクトー著並びに挿画の『LE GRAND ECART』。1926年、フランスのSTOCK社の刊行で、タイトルのグラン・デカールは日本では渋澤龍彦訳のタイトル『大股びらき』で知られています。A4を一回り小さくしたくらいの判型の典型的なフランス装、限定500部で、写真製版を応用した銅版画の一種であるヘリオグラビュールを用いた挿画22葉 ( 内11葉は多色刷 )を綴じ込み、さらに各挿画には赤色でキャプションを刷りこんだ薄葉紙がつく格好。彩色にパステルが使われたと見られる挿絵は、ヘリオグラビュールによって非常に繊細かつ精緻に反映されています。当書の初版発行は1923年で、以後、フランスでは戦前より異なる数種の版で出版されていますが、当書の版の評価の高さにはこうしたオリジナル挿画への評価が多分に織り込まれているものと思われます。画像には描線にヴォリームのあるものを選びましたが、コクトーらしい巧みな省略を用いた挿画も多数含まれています。再現性の高い多色刷をはじめ、22点に上る挿画は … 現物のだけがもつ力 … 是非店頭でご高覧下さい。
■グラン・テカールは元来バレエ用語。というわけで今週はバレエつながりの新着品2点目となりました。


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『舞踊批評』昭和8年1月創刊号より第4号までが入荷 画像左より ①第4号表紙(第1号よりデザイン共通) ②第1号より「故岩村和雄氏」(舞台衣裳姿) ③第2号口絵はバレエ・リュスの公式プログラムに使われたピカソの絵画 ④第3号の口絵より ペトリューシュカを踊るキルソヴァ

月刊誌『舞踊評論』の昭和8(1933)年1月1日発行の第1号から同年5月1日発行の第4号までの4冊。西川忠弘という人を発行人に、「西川方」に置かれた「舞踊評論社」を発行元に、後に宝塚や商業演劇界で演出家として活躍、美空ひばりの名付けの親とも云われる岡田恵吉などが執筆。この岡田と、どうやら村山知義などとも交流を持っていたらしい西川を除き、執筆陣はいまはほとんど名前を残していないメンバーがほとんどですが、1927年に上梓されていたイサドラ・ダンカンの「マイライフ」を翻訳・連載したり、「舞踊研究資料の下訳に本社の翻訳部をご利用下さい(英仏独露伊)」と告知したり、舞踊評論社という組織は、世界的視野で舞踊の新潮流をとらえ、それを広めるための役割を担う集団として構想されたものと目されます。実際、ざっと目次を拾っただけでも、舞踊の基礎としてのユーリズミックス・アート、ドゥビュッシィの歌謡曲二三について、ダンカンの二つの舞踊論、巴里舞踊界消息(毎号)、邦正美と石井獏へ、近代舞踊に於ける性に就いて、現代振付法、ガーネットを見る、といった調子で、同時代と次代とを意識した内容を含むものが多く見られます。また、ドイツでリトミックやモダンダンス等を学んで帰朝、築地小劇場に入団した後も新作舞踊を発表し続けながら、30才の若さで亡くなった岩村和雄の臨終の席に立ち会った岡田の報告・追悼など、他では類が少ないと思われる記事も。同誌が日本の舞踊界にどの程度の影響力を持っていたのか、その点は不明ですが、ここには、日本の舞踊界が世界と肩を並べる日を夢見て注がれた知見が、隅々にまでこめられています。市場に出現すること自体珍しい4冊は、一括での販売を予定いたしております。
■今週はこの他、『新ロシアパンフレット』『建築 造園 工芸 第1輯』等戦前の芸術・美学系書籍12冊写真関係他広告印刷物13点中国の絵入小型本2本口などか明日店に入荷、また、お盆の間に開催された五反田の市場からはデザイン系洋雑誌10冊デザイン資料写真ファイル2冊、久しく縁のなかった文庫・文芸書系に加え →こちら などは今週木曜夜に店頭にそれぞれ配置を完了いたしました。今週末もまだまだ灼熱の夏が続くようですが、涼しい日時を選んでご来店いただければ幸甚に存じます。

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