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11/08/20 休み明けの更新です 残暑お見舞いの軸物 / 第二次世界大戦時・日本軍のプロパガンダ写真集


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残暑お見舞い申し上げます。
今年もまた、暑い暑いお盆前後となりましたが、みなさまいかがお過ごしでしたか。私はといえば、6日間も休みがあれば当然片付けられるはずだったあれこれの、そのほとんどをまたしても積み残したまま、店もネット通販も、一昨日18日(木)より通常営業に復しました。19日には雨が涼しさを連れてきてくれましたが、この涼しさも週末から数日のうちのこと、来週半ばにはまた暑さが戻ってくるそうです。店にはお休み中に出掛けた市場からの新着品も入っておりますので、この涼しさが続いているうちに、しかも雨の合間を縫って - なぜ?そこまでして? というギモンはさておき - お訪ねいただければ幸いです。ご来店のほど、何卒よろしくお願いいたします。
今週の新着品1点目、朝顔の絵は、残暑お見舞いに添えようとの趣向です。ガラスのコップに青い朝顔を一輪。朝顔もコップも、偶さか手近にあったものを題材にしたといった至って無造作な気風が好もしく、小店としてはかなり珍しく入札しようという気持ちになった軸物です。「八重子」の署名に○に水の字の朱印は新派の大名跡となった初代・水谷八重子の作を表します。当品には水谷の書簡 (但し「代」=代筆) 1通がついており、旧蔵者はどうした経緯でか入手叶ったこの軸に、水谷による何らかの形あるお墨付きでも願い出たらしく、これに対しては「ご希望に添えず申し訳ございません」という断りを入れる一方、「お頼まれしますと筆をとり/色紙の数も多くはつきりと覚えが/ございませんが ○水 の落款が押して/ございますのは 私のに間違いないと存じます」としています。新着品の軸は色紙ではなく絹本(絹地)であることから、水谷本人は軸を一瞥しただけか、或いはそもそもこの書簡が別の物に対する回答だった可能性さえあるのではと考えていますが、軸の真贋については署名の文字から見て、また贋作を製作することによる利の薄さから考えて、まず水谷本人の手と見て問題ないでしょう。水谷八重子の書簡の住所は最近日本でも注目され始めたヴィンテージ・マンションの代表格、小説家・劇作家の川口松太郎が“自宅建て替えを兼ね完成した重厚なデラックスマンション”(by Wikipedia)である川口アパートメント。過剰なところも余計な部分もないこの軸なら、当時のモダンなマンションの一室にもとてもよく似合ったことだと思います。


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■原発についてつくづく考えさせられる状況が生まれてからというもの、気が付くと、何故か市場で戦争関係の資料やアルバムなどを手にすることが増えていました。藤田嗣治の戦争画を巡る長文の書簡(こちら)や、日系人捕虜収容所に関する記述を見込んでのカール・秋谷の書簡類(こちら)も、そうした気持ちに押されての落札だったように思います。歴史を振り返れば、大本営発表ばかりがまかり通る時というのは、その時点でもう危ない時代に入ったということを表すのだろうと思います。東京・読売新聞社が昭和17(1942)年12月8日に発行した『大東亜戦争報道写真録』は、前年同日の真珠湾攻撃から1周年、即ち昭和天皇による「大詔渙発1周年」を「記念」して発行された写真集。ハワイ海戦から南方はシンガポール、フィリピン、マレーシア、北方はアリューシャン列島まで、日本の陸海空各軍勇猛果敢な戦いと赫々たる戦績を、厚紙の台紙に貼り込まれた写真紙焼き40点、いずれも裏面に美辞麗句を連ねた解説を付して、タトウに収めたものです。2011年3月11日、歴史が変わったと思ったあの日の夜から5ヶ月、何のことはない歴史が巻き戻されているだけのことではないかと思うことが最近とみに多くなりました。願わくは - 「ひとつになろう」の先に植民地。とか、「つながろう」の先に力による共栄圏。なんかがくっついて来ませんように。ええ、もちろん、歴史は変わって今世紀の我が国、前世紀と真逆の立場になってもそれほどおかしいとも思えませんし。
今週はこの他、『季刊トランソニック』5冊『今日の音楽』13冊・『たいころじー』7冊『is』15冊他音楽・美術・文化関係雑誌2本口レヴィ=ストロース著作等人文社会系書籍約60冊大同学院卒業生文集他中国関係資料約20冊ル・コルビュジエ著・英語版『モデュロール1・2』、その他戦前雑本約40冊などなど、現在棚に入れたりラックに積み上げたりと値段がついたものから少しずつ店のあちこちに出現しつつあります。そうしたなかに気になるものなどありましたら、どしどしお声をおかけ下さい。


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