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07/01/21 Information

■今年に入って仕入れに出向いた市場は4回。気付いてみれば買ってました。これが結構。もちろん商売ですから買ってる分より売れてる方が多くないと商売も生活も成立しません、そのはず。なんですが。ああら不思議。すでに買ってる方がすっと多い……と気付いて俄かに浮き足立ち。そのせいで今週は新着を二回に分けてご紹介いたします。もちろん営業ご案内も=今週も火・木・土曜日12時~20時営業いたします。店とネットが命綱…どうか共々よろしくお願いいたします。 新着その一の①:『JUNGE KUNST』はそのタイトル通り「新興芸術」をテーマに据え、1919年よりドイツで刊行が開始されたシリーズ(叢書)です。2001年に出した自店目録「特集・20世紀都市のエレメンツ」で、この中のアーキペンコをご紹介して以来、なかなか再会できずにいた本でした。今回入荷したのはこの叢書中の15冊。A5版の薄冊、ハードカバー。装丁は表紙から裏表紙にかけて厚紙にダイレクトに印刷されており、カバーなしで完本。編集は一作家一冊主義、ドイツ表現主義やダダなど新興芸術の新星たちを取り上げています。いずれも巻頭に当時の美術評論家の作家批評とカラーの口絵1点(作品)を置き、頁数のほぼ三分の二は作品で構成されます。どの本も表2に日付と“丸ビルにて”などの書き込みがあり、1920年代に日本人が買い集めて(欧文署名がありながら達筆過ぎて読めず)いたもの。今回入荷したのはゲオルグ・グロッス、パウル・クレー、ピカソ、ドラン、ローランサンなど。いまは無名作家の作品に至るまで、当時の新興芸術の果敢な精神、或いは時代の陰鬱な空気を伝えてくれる、貴重な叢書です(ばら売り)。

■新着その一の②:先週入荷しながら調べるのに時間がかかっていたロシア関係書・店頭投入棹尾の一冊『A.RODCHENKO V.STEPANOVA』、すなわちロドチェンコとステパーノヴァ夫妻について、図版を中心に編まれた作品集です。ロシア語の本なので、実際にはこのタイトルもロシア語表記です。テキストも写真キャプションもともかく全部ロシア語です。全然読めません。読めませんがしかしいい本です。1989年、ソビエト崩壊直前のモスクワで刊行されました。図版多数はほとんどがモノクロ、せいぜいスミと深いエンジ色の二色刷、用紙は粉をふきそうなマット系の紙と、至って質素です。取り上げられた作品も、別の、アート紙の立派な本に収められているものがたくさんあります。だけどこの本はいい。いいと思う。というのは、ロシア革命や、表現活動をもまた社会改革の礎として考えたアーティストたちの精神を、つい考えてしまうからでしょうか。表紙の中央にとられた図版は立体構成されたロドチェンコの造本作品。造本作品は他にも数点が掲載されていていずれも斬新かつモダンで驚きます。これらはこの本で初めて知りました。他に小さなグラフィック作品などに初見のものあり。ほらね。手柄もちゃんとある。 この他、ジュスマール描くところのミスタンゲットが表紙を飾る『カジノ・ドゥ・パリ 1924-1925』の大判プログラム、1940年に計画されながら戦争で中止になった幻の東京オリンピック公式マーク入りの印刷物一括なども入荷。また、都市パリ、ドイツ表現主義演劇関係書など、主なものはすでに雑書目録にデータをアップいたしました。併せてご高覧のほどお願いいたします。

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