■5月21日(火)は東京洋書会の大市会。私も入札に行ってまいります。このため来週は21日の(火)はお休み、22日(水)を振替営業日として、23日(木)、25(土)と3日間の営業とさせていただきます。時間はそれぞれ12時から20時まで。梅雨入り前の過ごしやすい季節、ご来店いただければ幸いです。何卒よろしくお願いいたします。
■画像は市場でついつい買ってしまった内田善美の画文集より。帯付の『白雪姫幻想』と画像には入っていませんが、『少年たちの記憶』が今回初めて手に入って、お陰さまで内田善美の単行本については、日月堂店主個人コレクションがようやくコンプリートとなりました !
「市場で買って売らないものはひけらかさない。」というより「市場で買って売らないものなんてない。」小店ですが、ま、たまにはちょっとだけ、こんなことも赦してやって下さい。本人、どうやらその程度にうれしいらしい。
内田善美の作画に、デュラック、ラッカム、ニールセン辺りばかりか、バルビエ、ブレネレスキあたりの影響や、ビアズレーの影響を受けていた当時の初山滋のタッチ、みたいなものまであるのに今回改めて気付いて、この人の背景には一体どんな知見があったのか、ますます内田善美という人に対する興味が募りました。
いま見ると甘すぎたり、硬かったり、稚拙なところも多く、時には気取り過ぎていたりと、瑕疵がないとはしませんが、しかしやっぱりこの人の描く世界はすごい。ちなみに、『星の時計のLiddell』第3巻発行当時、内田善美は33歳。その若さには驚きを覚えます。
『星の時計のLiddell』の第3巻が出たのがPARCO勤務2年目のことで、男性直属上司-といっても1期上の先輩-はじめ、発売と同時に周囲の幾人かと買いに走ったのを印象深く覚えています。いまからもう30年近く前のお話。いま、この人の作品が高くなる理由を、私自身が物語っているというわけです。